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イサオさん(仮名)は88歳。建築関係の会社を定年退職後は息子さん夫婦と同居し、奥さんと趣味の植木や花づくりを楽しみながら平穏に暮らしていました。イサオさんは元来健康でしたが、加齢とともに認知症の症状が出始めました。徐々に日常生活にも支障が出てきたのですが、病院嫌いのイサオさんは受診を拒否していました。唯一食べることが楽しみでしたが、やがて寝たきりになってしまったのです。ある日、発熱と呼吸困難のため急性期病院に入院、誤嚥性肺炎を発症しました。肺炎の治療方針は絶食と点滴でした。症状が落ち着いた後も絶食は解除されず、鼻からのチューブ(経鼻栄養チューブ)を入れて栄養をとることになりました。イサオさんはこのチューブの違和感が我慢できず、何度も自分でチューブを抜去してしまいます。すると命を守るためイサオさんの両手はミトンで拘束されました。唾液や痰はさらに増え、イサオさんは2−3時間おきに吸引が必要な状態となったのです。高齢者が誤嚥性肺炎になると、急性期病院ではたいていこのような経過をたどります。このような状態で、イサオさんは当院「たんぽぽのおうち」に転院してこられました。
第43回 ヒトを診る医療
第42回 「患者をよく知る看護師」が在宅医療の質を高める
第41回 在宅医療で大切なこと
第40回 看取りの質を高める8つの大切なこと
第39回 理事長永井から見学者の方に伝えたい10ヶ条 PART3
第38回 理事長永井から見学者の方に伝えたい10ヶ条 PART2
第37回 理事長永井から見学者の方に伝えたい10ヶ条 PART1
第36回 医師偏在の解決方法
第35回 在宅医療のグローバル化
第34回 経験は未来へとつながっていくから、今を大切に生きよう
第33回 摂食嚥下栄養チーム『ドルチェ』の取り組み
第32回 管理栄養士が在宅患者と家族にもたらす喜び
第31回 「食べられる可能性」を見極める チャートを作りました!
第30回 「生きがい」づくりのお手伝い
第29回 「生きる」を支える訪問リハビリテーション
第28回 食べることは、生きること
第27回 なぜ多職種で連携してミーティングを行うのか?
第26回 奇跡の人
第25回 新しい医療のかたち
第24回 在宅医療の質=理念(熱い思い)×システム(ノウハウ)×人財(制度の知識)
第23回 緩和ケアと在宅医療の導入時期は?
第22回 できることとすべきことは違う
第21回 イノベーションとしての在宅医療
第20回 「治す医療」から「支える医療」への変革
第19回 食支援は究極の多職種連携
第18回 理念の浸透
第17回 家族が後悔しない方法を考えぬく『看取りのプロデュース』とは?
第16回 患者さんと一度で信頼関係を築く方法
第15回 ウクレレの魔法
第14回 誰のための医療なのか?
第13回 自分の無力さを自覚することから多職種連携がはじまる
第12回 誘拐犯の名前は・・・
第11回 余命1週間からの復活 ~たんぽぽ寿司~
第10回 地域に根ざす
第9回 恩返しの俵津プロジェクト
第8回 桜とみかんの野副峠 ~へき地診療所への道~
第7回 私の在宅医療の原点
第6回 ポジティヴヘルス ~「健康」とは何か?~
第5回 なぜ意思決定支援が重要になってきたのか
第4回 続編 たんぽぽ先生の在宅医療エッセイ ~本人の最善に向き合う!~
第3回 多職種連携に必要なこと
第2回 患者さんの希望を叶える多職種チームになるために
第1回 なぜ多職種連携は必要か? ~連携は「自らの無力さ」の自覚からはじまる~
おうちでの看取り
在宅医療の質を高める
在宅クリニック運営のノウハウ
在宅医療の制度の知識
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