「自宅でずっと過ごしたい」「たんぽぽクリニックの先生にずっとみてもらいたい」
そう望まれながらも、病状の変化や介護力不足のために、最後になって入院を余儀なくされる患者様がたくさんいました。
「たんぽぽクリニックに患者様をお預かりするところがあれば・・・」
開業以来ずっと温めてきた想いを、2016年に形にしたのがこの「たんぽぽのおうち」です。
十人の患者様がいらっしゃれば、十通りのサポートがあります。『楽なように やりたいように 後悔しないように』ご自宅のような病床で、最後までサポートいたします。
たんぽぽのおうちには次の4つの機能があり、さらに2019年5月から障害福祉「医療型短期入所」を開設しています。(医療型短期入所についてはこちら)
病院から家に帰ることが難しいのでは、と思うような重度の方をまずこの病床で受け入れて、ご自宅に帰る準備をする機能。
在宅で療養されている介護や医療処置が必要な患者様を対象に、患者様・ご家族様の不安や負担を軽減するための一時的な入院機能。
ご自宅でのお看取りが難しい場合、在宅に入っている医師や看護師がそのまま最期までサポートする機能。
医師・歯科医師・歯科衛生士・言語聴覚士・管理栄養士・調理師で構成される摂食・嚥下栄養チーム『ドルチェ』により、患者様の「食べたい!」に応えるための機能。
病院での治療が終わり、退院が決まったけれど、ご自宅に今の体の状態のままで帰るには不安があるといった場合も、たんぽぽのおうちをご利用いただけます。たんぽぽのおうちに転院して、医師や看護師と一緒に自宅に帰る準備をする、それが『おうちに帰ろうプロジェクト』です。
ご自宅の環境や介護力を考慮して、ご家族様に介護技術や簡単な医療処置技術を習得していただいたり、ご自宅での生活で必要になる起居動作のリハビリ訓練を受けていただくことが可能です。
また不安に思われていることや疑問にも丁寧にお答えし、退院からご自宅療養への移行をよりスムーズに、安心して行えるようサポートいたします。
患者様・ご家族様の希望で在宅療養を始めても、それを続けていくなかで、不安や負担に思われることが少なくありません。そんな時は「一時入院」という選択肢があります。一旦入院し、患者様もご家族様もそれぞれ状態を整え、再び安心して在宅での療養を続けましょう。外来または訪問診療時の主治医が入院中も担当しますので、安心感にもつながります。
たんぽぽのおうちでは、「最期まで自分らしく生きたい」と願う方をサポートいたします。やりたいことをするためにも、まずは痛みやしんどさを取ることを何より優先して行います。ケアマネジャーや訪問看護等と連携して、外出や外泊のサポートもいたします。 「たんぽぽのおうちで過ごしながら、時々自宅に戻って家族と一緒に過ごす」、「自宅で療養をしていたけれど、最期はたんぽぽのおうちで・・・」といった、ご自宅とたんぽぽのおうちを行き来することも可能です。
噛む力や飲み込む力が弱り食べられなくなった方に、摂食・嚥下のための練習を行っています。医師・歯科医師・歯科衛生士・言語聴覚士・管理栄養士・調理師による摂食・嚥下栄養チーム『ドルチェ』と、管理栄養士・調理師による介護食研究チーム『たんぽぽクック・ラボ』が、患者様の「食べたい!」という気持ちに応えます。 嚥下内視鏡による嚥下力検査の後、最適な食事形態を患者様の嗜好に合わせて作ったり、摂食・嚥下能力を高めるためのリハビリや介護補助具の利用も行います。
▼ クックパッドで嚥下食のレシピを公開中!
入院料金は健康保険法にもとづき計算され、各法に定める割合に応じて、その一部が自己負担となります。
食事代は1食につき下記のような負担となります。
●一般の方 360円
●低所得者Ⅱ 210円(90日までの入院)
●低所得者Ⅰ 100円
特別室ご利用の場合は、部屋代が必要です。
この他物品の利用等には別途利用料金が必要です。
Q1:たんぽぽのおうちはどのような流れで利用できるのですか?
A:当院の在宅医療を受けている方へ、主治医から入院のご提案をするケースや、他の医療機関に入院されていて、そちらの相談員さんからご紹介いただくケース等があります。
Q2:急なお願いでも入院できるのですか?
A:日頃から当院の訪問診療を受けている方であり、ベッドの受け入れが可能であれば、翌日・あるいは当日入院も可能です。ただし夜間は人員が少ない等の事情で、翌日までお待ちいただいております。
なお、急変による急性期治療や詳しい検査が必要な場合等は、当院ではなく救急病院へご紹介いたします。
Q3:面会・お見舞いはできますか?
A:2020年以降は、新型コロナウイルスの感染状況に応じて時間や人数の制限を設ける場合がありますが、大切な時をなるべくご一緒に過ごしていただけるよう考えておりますので、随時スタッフにご相談ください。
Q4:アレルギーだけでなく、食べ物の好き嫌いにも対応してもらえますか?
A:もちろん対応いたします。病院でこんなことを言ったら迷惑かな?と遠慮されることなくお申し出ください。可能な限り対応いたします。
Q5:家族も付き添って泊まることはできますか?
A:スペースの関係上、「特別室」利用の患者様に限り、ご家族様の宿泊(付添)も可能です。宿泊して付き添うご家族様は、たんぽぽのおうちのお風呂もご利用いただけます。
Q6:家族も一緒に食事ができますか?
A:はい。ご家族様にもお食事を提供しています。仕事帰りに一緒にご家族様も夕食を召し上がって帰られたり、ご家族様がお休みの日、一緒にご飯を召し上がっていただいたりしております。費用は朝食380円、昼食500円、夕食500円です。ご利用には事前のご予約が必要です。