「食支援」をテーマに講演をさせていただきました。医師、歯科医師、看護師、リハビリ職、管理栄養士、ケアマネジャーなど、多職種の皆さまにご参加いただき、それぞれの立場から熱心に耳を傾けてくださったことが印象的でした。多くの感想をお寄せいただきましたので、一部をご紹介します。
◆「亡くなる瞬間は見ていなくてもいい」という言葉は、自分自身の気持ちをすごく軽くさせる言葉として受け取りました。今後、この想いを利用者様やご家族様にお伝えしていきたいです。(訪問言語聴覚士)
◆「食べられないから亡くなるのではなく、亡くなる前だから食べられない」という言葉が印象的でした。(歯学部4年生)
◆「DoingではなくBeing」。急性期病院の当たり前の日々を覆されたような講義。何が食べたいか大きな声で言える人は食べられるとは、究極の嚥下評価ツールだと学びました。(急性期病院・看護師)
◆穏やかな死を医療が邪魔しない。在宅医療に携わる者としてのモチベーションが改めて高まりました。(訪問看護師)
◆義母の最期は経鼻栄養になり痰吸引でした。義母もうちに帰り見送れていたら…先生のお話で両親・義父母のことが重なり、涙が止まりませんでした。(歯科衛生士)
◆父を在宅で看取りました。食道癌で全く食べれず、中心静脈栄養でポート留置。父は1人で帰ると主治医に伝え、3日後に帰宅。焼酎は飲めて、なぜか枝豆は食べられました。点滴をゆっくり減らしていき、穏やかに亡くなりました。先生の講演を聞いて、その時のことを思い出しました。(訪問言語聴覚士)
◆期待以上の研修会でした。私も最期はゆうの森で見ていただきたいと心から思いました。(大学教員)
◆特養勤務ですが、お話を聞きながら、特養でできる新たな食支援の方法が浮かびました。場所は違えど、食の大切さは変わらない。(管理栄養士)
◆YouTubeチャンネル登録しました。病棟スタッフとも今日の学びを共有したいと思います。(病棟看護師)
ご感想の一つひとつから、自分事として受け止め、真剣に考えてくださったことが伝わってきました。特に、「本人の意思や、その人らしい生き方・最期を尊重することの大切さ」や、「食べること」の喜びについて、多くの生徒さんが深く考えてくれたことが印象的でした。今回の講演でいただいたご感想の一部を共有します。
◆在宅医療や地域医療という言葉はニュースや新聞でしか目にしたことがなく、自分には遠い話で何となくマイナスイメージを持っていました。しかし講演を聞いて、これらが最先端の医療であり、人口減少が進む日本の未来と終末期の患者・家族を支えるものだと知り、とても興味が湧きました。病院で治療することだけが正解ではないと知り、もっと在宅医療を知りたくなりました。
◆従来の医療にとらわれず、本人の思い描く最期を迎えることの重要性を感じました。家族としては少しでも長く生きてほしいと思ってしまいますが、患者本人がどのような最期を望んでいるのかを理解しようとする姿勢が大切だと思いました。自分が大人になった時には、自分の亡くなり方についても考えなければならないと思いました。
◆「できるかできないかではなく、やるかやらないか」という言葉が特に印象に残りました。これまで私は、リスクの大きいことは避けるべきだと思っていましたが、講演の事例を見て、工夫や試行錯誤を重ねれば打開策が見つかることもあるのだと分かりました。今後何か困難に直面した時にも、解決しようとする姿勢を持ちたいです。
◆食支援の動画がとても印象に残りました。ミキサーでムース状にしていたので、食感や風味が変わって満足できないのではと思っていましたが、患者さんの笑顔を見て、「食べたいものを食べる喜び」はそれ以上に大きいのだと思いました。お寿司の再現度も高く驚きました。
◆講演後に友達と「最後に食べたい料理」を話していたら、好物よりもハンバーガーやポテトなどジャンキーなものの方が意外と満足度が高いかも、という話になりました。この講演を機に、自分の生き方や死に方について考えてみたいと思いました。
◆祖父は介護が必要な状態で、お酒やたばこをやめるよう言われても続けています。ずっと苛立っていましたが、「何が楽しくて生きてるか分からん」と言った言葉を思い出し、体に悪いからと唯一の楽しみを取り上げるのは違うのかもしれないと思いました。最後まで祖父が祖父らしくいられることを一番に考えたいです。
◆「人間はいつか死ぬ」という言葉にハッとさせられました。健康なうちは考えないけれど、年を取って「死」を目前にした時、自分が最期にどうしたいのか、どこで死にたいのかを少しでも考えておくべきだと感じました。私は病院ではなく、家で家族に見守られながら最期を迎えたいと思いました。
◆祖母が島に住んでいるので、今後何かあった時に在宅医療という選択肢があるのか調べてみたいと思いました。中々会えない祖母ですが、本人がやりたいことを一緒にやったり、意思を尊重したりできるようにしたいです。
◆動画で患者さんが嬉しそうに食事をしている姿を見て、こちらまで温かい気持ちになりました。好きな飲み物や食べ物を口から食べられることは、何歳になっても楽しみであり、生きる活力になるのだと感じました。自分の家族にもこんな最期を迎えてほしいと思いました。
◆私は文系で、講演前は医療系の話は自分の将来にはあまり関係ないと思っていました。しかし、死は誰にでもあって、医療は生活に欠かせず、地方創生の観点からも重要だと分かりました。介護や地域づくりにも関わることを知り、自分も何かしら社会貢献をしたいと思うようになりました。
◆患者さんの希望を可能な限り実現しようとする栄養士さんや看護師さんの働きや思いやりが印象的でした。私は将来管理栄養士を目指しているので、とても参考になりました。患者さんの笑顔につながる仕事ができるようになりたいと思いました。
◆倫理の授業で終末期医療を学んだ時、祖母の最期を思い出しました。患者本人が望む医療は実現できないものだと思っていましたが、講演を聞いて希望になりました。「与える・与えられる関係」ではなく、同じ立場で考え悩むことを自分も意識したいです。
◆「たった一時間、されど一時間」という考え方が心に残りました。たとえ短い時間でも、患者さん本人の意思を尊重し、良い時間を過ごしてほしいという考え方に感銘を受けました。どの職業でもDoingだけでなくBeingを大切にしたいです。
◆祖母が亡くなる前、父の要望は人工呼吸器をつけないことだったのに、病院側の事情でそうならなかったことを思い出しました。在宅医療だったら、祖母はもっと本人らしい最期を迎えられたのかなと少し考えました。死の直前まで食へのこだわりを持てることは幸せなことだと思いました。
◆在宅医療に対する考え方が大きく変わりました。誰もが自分の望む最期を迎えられるわけではないけれど、できるだけ多くの人がそのような最期を迎えられる社会になってほしいと思いました。今後、自分でも在宅医療や地域医療について調べ、家族にも伝えていきたいです。