講演、講座等の様子や、皆様からお寄せいただいた声です。(2026年)

2026年8月18日(火) NEW
主催:未来薬局経営研究会
演題:未来薬局経営研究会オンライン特別セミナー(第3回)「最期まで自分らしく生きるを支える在宅医療~Beingの医療と、薬剤師に期待すること~」
講師:医療法人ゆうの森 理事長 永井康徳
場所:オンライン

地域に密着した保険薬局企業7社で構成される研究会にて、講演をさせていただきました。薬剤師、管理栄養士、医療事務など、100名を超える多くの皆様が参加されました。 「薬の専門家である前に、一人の人間として患者さんと向き合うこと」や、「明日から何をするか」まで具体的に考えた声が多く寄せられたことが、大変印象に残りました。特に多く寄せられたご感想を、ランキングとともにご紹介します。


「学び」として残ったもの

1.信頼関係の構築に対する認識の転換
最も多かった学びは、「信頼関係は時間をかけて育てるもの」という従来の認識が覆されたこと。「初回の関わり方そのものが問われている」「毎日真剣勝負」と受け止め、傾聴力を磨く、心を開いてもらう工夫を戦略的に考える、といった具体的な行動目標につなげた回答を多数いただきました。

2.薬剤師・薬局としての在り方の問い直し
「薬だけを見るのではなく、患者の生活背景や人生に目を向ける」「終末期に薬が不要になっても、薬剤師自身が必要とされる存在になれるか」という自問が印象的でした。正解のない問題にすぐ答えを出そうとする固定観念から離れ、「患者にとってどんな薬剤師でありたいか」を問い直すことが必要だという声もありました。若手が自ら考え見出せる環境づくりや、「話したいと思われる薬剤師になりたい」という決意も見られました。

3.「食」という視点の獲得
食支援は単なる栄養補給ではなく、本人の尊厳と生きる喜びを支えるケアであるという学び。「食は記憶と結びついており、食を通した記憶の追体験が心の栄養になる」という深い受け止めや、「社内に管理栄養士がいるのに食の視点で関われていなかった」と悔やみ、食支援に取り組むチームづくりを始めたいという行動宣言もありました。

4.本人の意思を尊重し、一緒に悩む姿勢
「治すことが本当にその人のベストか、一度立ち止まる」「万人にとって幸福な形は無く、それを見極めることが難しい」「答えはわからないけど、一緒に悩んで考える」など、Being医療の本質を自分の言葉で咀嚼した回答が多く見られました。「過剰な医療が穏やかな最期を奪っていないか」という新たな視点を得られたというご感想もいただきました。

5.多職種連携・チームと、職種を超えた自分の役割
管理栄養士・調理師・言語聴覚士まで関わるチーム医療に感銘を受け、「感動と共に悔しさがあった」「どうすれば自社でも実現できるか」という声がありました。事務職の回答者からも「保険や負担金の面で患者の心配をなくすお手伝いができないか勉強したい」という回答があり、医療職以外にも当事者意識が広がったことがうかがえました。



最も印象に残った「話」や「言葉」ランキング

第1位 信頼関係は最初の1回で築く(戦略を持って) (約20件)
「一度で築けないと二度目はない」「少しずつ築くのは甘え」「戦略的に信頼関係を築く」な ど、特に多くの声が寄せられました。信頼関係を築く3つのポイント(①自分のことを理解し味方になってくれる、②自分が一番しんどいことを一番になんとかしてくれる、③すべての説明に納得がいき安心できる)を具体的に挙げた回答も複数いただきました。

第2位 食支援のエピソード(点滴をやめてサイダー・お寿司) (約15件)
「点滴をはずしたおじいさんがサイダーを飲んで『最高じゃ』と言った場面」「食べたいものを大きな声で言える人は食べられる」など、動画・実例への言及を多数いただきました。感動したという感想が目立ちました。

第3位 DoingからBeingへ(Beingの医療) (約12件)
「治す医療」から「支える・寄り添う医療」へのマインドチェンジという言葉そのものを挙げた回答をいただきました。

第4位 治すことより大切なことがある/治せなくてもできることがある (約9件)
第5位 専門知識よりも患者対応力 (約8件)
薬剤師の参加者に特に響いた様子で、「知識より人間力」という受け止めが多く見られました。
第6位 その人らしく生きることを支える・寄り添う医療 (約8件)
第7位 できるかできないかではなく、やるかやらないか (約7件)
第8位 医療の引き算(医療は最小限に) (約5件)
その他 (各1~2件)

毎日が人生会議/決めるのは患者・本人の意思の尊重/「お家に帰りましょう!」の力強い言葉/在宅医療=理念×システム×人財


2026年7月14日(火) NEW
主催:大塚製薬株式会社
演題:大塚製薬社内研修会「どんな状態でも家に帰れる!~患者に求められる地域連携とは~」
講師:医療法人ゆうの森 理事長 永井康徳
場所:大塚製薬株式会社松山営業所

製薬会社の社内研修会で講演させていただきました。講演後には、日々の営業活動や医療従事者との面談において、これまで以上に「その先にいる患者さん」に目を向けたいという声が多く寄せられました。ご感想の一部をご紹介します。


◆「Doing」と「Being」に優劣はなく、どちらに軸を置くべきかを本人、家族と共に見極めていくことこそ、在宅医療の真価であるということが印象的でした。これまでは、医療とは疾患を治すために行うものだと無自覚に前提を置いていました。
◆患者さんの死に向き合いながら、本人の意向を最後まで尊重する姿勢に感銘を受けました。
◆製薬会社のMRとして「支える」お手伝いができないか、患者さんの視点に立って考え情報提供したいと思いました。
◆営業活動は医師や薬剤師が多いですが、製品紹介や普段の行動場面でも、その先の患者さんの思いに馳せながら活動することを心がけたいと思います。
◆「限られた命に向き合ったときに治療以外にもできることがある」と話されていたことに非常に思うところがありました。是が非でも治療を提案するだけでなく、本人や家族がどうしたいのかも考え、MRとして一個人としても、先生と一緒に悩んでいきたいと思います。
◆医師との面談の中で、これまでは製品の有効性と安全性からお話を進めていましたが、まずその患者さんがどこでどのように過ごしたいと考えているのかを伺い、その意向に薬剤がどう役立つのかを考えて活動していきたいです。


2026年月5月10日(日)
主催:岐阜県多”食”種連携研究会
演題:第6回岐阜県多”食”種連携研究会「食支援は究極の多職種連携~亡くなるまで食べるためには~」
講師:医療法人ゆうの森 理事長 永井康徳
場所:朝日大学(岐阜県瑞穂市)

「食支援」をテーマに講演をさせていただきました。医師、歯科医師、看護師、リハビリ職、管理栄養士、ケアマネジャーなど、多職種の皆さまにご参加いただき、それぞれの立場から熱心に耳を傾けてくださったことが印象的でした。多くの感想をお寄せいただきましたので、一部をご紹介します。


◆「亡くなる瞬間は見ていなくてもいい」という言葉は、自分自身の気持ちをすごく軽くさせる言葉として受け取りました。今後、この想いを利用者様やご家族様にお伝えしていきたいです。(訪問言語聴覚士)
◆「食べられないから亡くなるのではなく、亡くなる前だから食べられない」という言葉が印象的でした。(歯学部4年生)
◆「DoingではなくBeing」。急性期病院の当たり前の日々を覆されたような講義。何が食べたいか大きな声で言える人は食べられるとは、究極の嚥下評価ツールだと学びました。(急性期病院・看護師)
◆穏やかな死を医療が邪魔しない。在宅医療に携わる者としてのモチベーションが改めて高まりました。(訪問看護師)
◆義母の最期は経鼻栄養になり痰吸引でした。義母もうちに帰り見送れていたら…先生のお話で両親・義父母のことが重なり、涙が止まりませんでした。(歯科衛生士)
◆父を在宅で看取りました。食道癌で全く食べれず、中心静脈栄養でポート留置。父は1人で帰ると主治医に伝え、3日後に帰宅。焼酎は飲めて、なぜか枝豆は食べられました。点滴をゆっくり減らしていき、穏やかに亡くなりました。先生の講演を聞いて、その時のことを思い出しました。(訪問言語聴覚士)
◆期待以上の研修会でした。私も最期はゆうの森で見ていただきたいと心から思いました。(大学教員)
◆特養勤務ですが、お話を聞きながら、特養でできる新たな食支援の方法が浮かびました。場所は違えど、食の大切さは変わらない。(管理栄養士)
◆YouTubeチャンネル登録しました。病棟スタッフとも今日の学びを共有したいと思います。(病棟看護師)




2026年3月18日(水)
主催:済美平成中等教育学校
演題:誰のために医療はあるのか?~在宅医療から多死社会を考える~
講師:医療法人ゆうの森 理事長 永井康徳
場所:済美平成中等教育学校

ご感想の一つひとつから、自分事として受け止め、真剣に考えてくださったことが伝わってきました。特に、「本人の意思や、その人らしい生き方・最期を尊重することの大切さ」や、「食べること」の喜びについて、多くの生徒さんが深く考えてくれたことが印象的でした。今回の講演でいただいたご感想の一部を共有します。


◆在宅医療や地域医療という言葉はニュースや新聞でしか目にしたことがなく、自分には遠い話で何となくマイナスイメージを持っていました。しかし講演を聞いて、これらが最先端の医療であり、人口減少が進む日本の未来と終末期の患者・家族を支えるものだと知り、とても興味が湧きました。病院で治療することだけが正解ではないと知り、もっと在宅医療を知りたくなりました。
◆従来の医療にとらわれず、本人の思い描く最期を迎えることの重要性を感じました。家族としては少しでも長く生きてほしいと思ってしまいますが、患者本人がどのような最期を望んでいるのかを理解しようとする姿勢が大切だと思いました。自分が大人になった時には、自分の亡くなり方についても考えなければならないと思いました。
◆「できるかできないかではなく、やるかやらないか」という言葉が特に印象に残りました。これまで私は、リスクの大きいことは避けるべきだと思っていましたが、講演の事例を見て、工夫や試行錯誤を重ねれば打開策が見つかることもあるのだと分かりました。今後何か困難に直面した時にも、解決しようとする姿勢を持ちたいです。
◆食支援の動画がとても印象に残りました。ミキサーでムース状にしていたので、食感や風味が変わって満足できないのではと思っていましたが、患者さんの笑顔を見て、「食べたいものを食べる喜び」はそれ以上に大きいのだと思いました。お寿司の再現度も高く驚きました。
◆講演後に友達と「最後に食べたい料理」を話していたら、好物よりもハンバーガーやポテトなどジャンキーなものの方が意外と満足度が高いかも、という話になりました。この講演を機に、自分の生き方や死に方について考えてみたいと思いました。
◆祖父は介護が必要な状態で、お酒やたばこをやめるよう言われても続けています。ずっと苛立っていましたが、「何が楽しくて生きてるか分からん」と言った言葉を思い出し、体に悪いからと唯一の楽しみを取り上げるのは違うのかもしれないと思いました。最後まで祖父が祖父らしくいられることを一番に考えたいです。
◆「人間はいつか死ぬ」という言葉にハッとさせられました。健康なうちは考えないけれど、年を取って「死」を目前にした時、自分が最期にどうしたいのか、どこで死にたいのかを少しでも考えておくべきだと感じました。私は病院ではなく、家で家族に見守られながら最期を迎えたいと思いました。
◆祖母が島に住んでいるので、今後何かあった時に在宅医療という選択肢があるのか調べてみたいと思いました。中々会えない祖母ですが、本人がやりたいことを一緒にやったり、意思を尊重したりできるようにしたいです。
◆動画で患者さんが嬉しそうに食事をしている姿を見て、こちらまで温かい気持ちになりました。好きな飲み物や食べ物を口から食べられることは、何歳になっても楽しみであり、生きる活力になるのだと感じました。自分の家族にもこんな最期を迎えてほしいと思いました。
◆私は文系で、講演前は医療系の話は自分の将来にはあまり関係ないと思っていました。しかし、死は誰にでもあって、医療は生活に欠かせず、地方創生の観点からも重要だと分かりました。介護や地域づくりにも関わることを知り、自分も何かしら社会貢献をしたいと思うようになりました。
◆患者さんの希望を可能な限り実現しようとする栄養士さんや看護師さんの働きや思いやりが印象的でした。私は将来管理栄養士を目指しているので、とても参考になりました。患者さんの笑顔につながる仕事ができるようになりたいと思いました。
◆倫理の授業で終末期医療を学んだ時、祖母の最期を思い出しました。患者本人が望む医療は実現できないものだと思っていましたが、講演を聞いて希望になりました。「与える・与えられる関係」ではなく、同じ立場で考え悩むことを自分も意識したいです。
◆「たった一時間、されど一時間」という考え方が心に残りました。たとえ短い時間でも、患者さん本人の意思を尊重し、良い時間を過ごしてほしいという考え方に感銘を受けました。どの職業でもDoingだけでなくBeingを大切にしたいです。
◆祖母が亡くなる前、父の要望は人工呼吸器をつけないことだったのに、病院側の事情でそうならなかったことを思い出しました。在宅医療だったら、祖母はもっと本人らしい最期を迎えられたのかなと少し考えました。死の直前まで食へのこだわりを持てることは幸せなことだと思いました。
◆在宅医療に対する考え方が大きく変わりました。誰もが自分の望む最期を迎えられるわけではないけれど、できるだけ多くの人がそのような最期を迎えられる社会になってほしいと思いました。今後、自分でも在宅医療や地域医療について調べ、家族にも伝えていきたいです。