医療関係者の皆様に講演させていただきました。アンケート回答をいただいたすべての方より、講演内容を業務に役立てたいとのお声をいただきました。今回の講演で印象に残っていることをお聞きしました。
◆実際の患者さんの映像、漫画がとても印象に残りました。自分の施設もコンセプトは同じはずなのに、こんなにもできることの違いの大きさを感じています。スタッフ全員が同じ方向を向いて取り組んでおられると感じ、とても羨ましく思いました。
◆死に向き合うことを医療者も恐れずに患者さんと話し合っていく必要があること。
◆死に向き合いどう過ごしたいかを考えるとやりたいことが出てくるということ。
◆最期まで食べたい人には食べさせたいと思いました。
◆「食べたい」を大切にしたいと改めて思いました。
◆食べるということの重要性と本人の食べるという意欲がある場合には、尊重して関わることが必要だということ。
◆最後の瞬間をみていなくてもいい。
◆介護者に「何もしなくてよい」と言うこと。難しいですが頑張ります。
◆医療者一人一人が患者さんと向き合い、希望を叶えるために尽くす意思が必要であり、そのために細やかな連携が必要だということ。
昨年に引き続き、愛知県豊橋市にて一般市民の皆様を対象に講演をさせていただきました。今回も100名を超える方が参加され、多くの感想や温かいお言葉をお寄せいただきましたので、一部を共有します。
◆医療の温かさに触れました。自分の半径3メートルからACPを伝え、後悔のない人生を送りたいと思いました。(30歳代女性)
◆豊橋市でもACPを広めるための活動が進んでいますが、まずは身近の者から話題をとりあげていくことが必要だと思います。ACPで大切な事5つ・・・しっかりメモしました。事例を交えながらの講演会、分かりやすく胸にささりました。(40歳代女性看護師)
◆死に向き合えば、どんな状態でも家に帰ることができるということが印象的でした。 (40歳代女性)
◆事例のムービーでの永井先生の患者さんへの声かけが、患者さんが分かりやすいようにと考えた言葉選びをしていて勉強になりました。(40歳代女性在宅看護師)
◆早すぎるACPはない、何度でも考えが変わっていい、どんな状態でも家に帰れる(死と向き合う)ということが印象的でした。ケアマネの仕事をしています。早い段階でACPを活用し本人も家族も後悔しないように支援していきたいです。(40歳女性ケアマネジャー)
◆患者の意思を尊重するということが印象的でした。尊重してもらえるのだと思いました。 (50歳代女性)
◆看取りの質を高めるために必要なこと8つを知ることが出来て良かったです。(50歳代女性)
◆人生会議は本人の意思が大切であることが印象に残りました。事例紹介どれも参考になりました。 (50歳代女性)
◆私達医療従事者もそのプロセスを経験させて頂くことで、自分自身の充実感と共に次のケアに繋げていけたらと思います。「死に向き合うからこそできる」本当にこの言葉に尽きると思います。先生のYouTubeは登録済みです。楽しみにしています。(60歳代女性看護師)
◆「亡くなるまでどうよりよく生きるか」 これにつきますね。ありがとうございました。元気が出ました。(60歳代女性)
◆永井先生が患者さんと向き合ってお話しされていたことが印象に残っています。人生会議ということを今日聞けて良かったです。私のまわりでは介護が大変になったら施設へ入れるという考え方の人が多いので感動しました。(60歳代女性介護職員)
◆柘植先生の落語で笑い、永井先生の話で感動し、とても満足でした。この学びを今後の人生に活かしていきたいと思います。 (40歳代女性在宅看護師)
医師、歯科医師、看護師、薬剤師、歯科衛生士、理学療法士、管理栄養士等、様々な職種の皆様にご参加いただきました。ご感想の一部を共有します。
◆レジュメや先生の説明がわかりやすく、現在の医療の在り方の問題点が大変よくわかりました。
◆私も食いしん坊なので、どんな状態でも自分の好きなものを食べて最期を迎えたいと思います。食べられなくなっている人も、食べたくないのではなく、食べられなくしている原因があるから、解決していき一口でも「ああ、おいしい」と感じて最期を迎えてほしいと思います。食べることは生きること、食べる気持ちを引き出すことが、生きる力を引き出すことに繋がっていくとおもいました。
◆「治す医療から支える医療に」の言葉を常に意識してケアを進めていきたいです。先生の講演は元気をもらうメッセージが沢山あります。煩雑な業務の中で心も疲弊しやすくなります。先生の実践から出てくる言葉は心のエッセンスとしてこれからも看護師として患者や家族のケア、また看護師の人材育成にも役立てていきたいと思います。
◆生きることは食べること、健康な時は当たり前と思うけど自分が判断出来なくなれば家族が考えるけど本人は苦痛になることが多いと思います。自分はどうしたいか日常的にACPについて話しておくことが大切とあらためて思いました。在宅では食べる事が中心です。日頃から誤嚥しないようオーラルフレイル予防の取り組みに力を入れて支援しなければならないと感じました。在宅看取りの3原則の考え方も参考になりました。多岐にわたり在宅医療や介護を考えさせられる研修でした。
◆わかりやすくどの職種でも理解できる内容であったと思います。事例も実際に起こっている内容であり現場の職員も考える機会となったと思います。
◆生きがいと食べることが一つの線上にあり、一生食べるためにはどうするべきか、どう対応していくかを考えさせられました。
◆在宅医療の本来の姿を見ることができ、大変感動しました。患者さんも共に支える医療者も永井先生の様な方と一緒に支えることができたらどんなに幸せな在宅生活を送ることができるだろうかと思いました。
◆在宅で最期を迎えるためには、お互いに死に向き合うということが大切だということが印象的でした。昔は家で最期を迎えていましたが、現代ではほとんどの人が病院でなくなってきており、死にゆくことのイメージが全く持てないと思います。しっかり向き合って伝えていくこと、パンフレットもその一助であり、理解してもらうことは実際には難しいことだと思います。医療者も食べられなければ点滴、胃ろうと考えがちで、在宅での看取りのイメージができてないと思います。患者さんを増やすには、連携の力が大切ですが、しっかりと紹介元にフィードバックしていくことで、次に繋がると思うし、営業能力も重要だと思います。当院に欠けている部分であると感じました。
◆終末期の予後予測が分かっていませんでしたが、in500ml以下で週単位になるという目安を知り、ご家族に心の準備をして頂く介入タイミングが分かりやすくなりました。また、点滴をしない方が楽であることは分かっていますが、家族よりして欲しいと言われると、納得させられる説明ができませんでした。納得させる説明をするのではなく、食支援をとことんすることが大切だと分かりました。
◆困難事例から逃げない、死に向き合っているか、多職種チームのリーダーシップ、人生会議の実施など、たんぽぽクリニックでの実践について学びとなりました。
◆有名なたんぽぽ先生の話を生できけて嬉しかったです。生きること、口から食べること大切だと改めて思いました。
◆病院から退院される際に「私達に任せて下さい、大丈夫です」と胸をはって言いたいです。患者さんが元気な頃から、どのような最期を迎えたいか話していきたいと思っていますが、往診医師がそのような話題を避けてしまうのが悩みです。往診開始の流れのなかで意向を聞けるようルーチン化できればと思います。
◆先生が患者さんの為に回転寿司を企画したり、お肉や、食べたいものを聞いて、出来るだけ近いものを用意するよう努めていらっしゃる姿が印象的でした。自ら寄り添う姿を見せる事で、周囲のスタッフも点数のことだけでなく、いかに患者さんに寄り添うことが大切なのか、考える機会が多くなるのかなと感銘を受けました。
◆パターンで考えるという、道しるべがあれば職員も行動しやすいと思いました。
◆具体的にハッキリと食支援にこだわり、その理由や事例などで、支援の(看護や介護の)方向性を示されていること、また、食べたい物を、食べられなくなっても、できる範囲で食べることを多職種連携の力で実現させていく、そんな仲間が出来ていることが印象的でした。点滴して浮腫になって、低栄養状態に加えて褥瘡治療…という顛末を、はっきり論理的に否定した立場で話しているところが印象に残りました。
◆治す医療から支える医療へ、穏やかな死を医療が邪魔しない、看取り前までやりたいことをかなえる支援などが印象に残りました。ビール飲んで握ってもらった寿司食べて、最高じゃ!と言われていた患者さんの姿、あんな風に過ごせたら患者さん御本人も家族も満足度が全く違うと思いました。
◆医師が他職種を信頼して活動、魅力が有るから人が集まるのかなぁ。揺るがない理念を感じました。
◆病院なのに、困難事例をどんどん引き受けると聞いた時は驚きました。
それぞれの職種の立場から日々のかかわりを振り返り、看取りの質を高めるために専門職としてできること、また一人の人間としてできることは何か…。病院地域連携担当者、訪問看護師、ケアマネジャー、福祉用具専門相談員、薬剤師、施設担当者、リハビリ職等からの発表やディスカッションを行い、有意義な意見交換がなされました。
◆看取り期の方を担当する時はあっという間に出会いと別れを迎える感じの時が多々です。あの時の自分には精一杯だと思い返しますが、他の方だともっとより良い方法があったのでは、と思い返す事があります。そこから次はもっと良い方法をとも考えますが。色々な立場の方からのお話が聞けて良かったです。神経難病の方も担当させて頂いているので、次回も参加させて頂けたらと思います。(介護支援専門員)
◆無料でこのような研修会開催をしていただき、ありがとうございます。地域、多職種の方の思いを直接聞くことができ、自分のモチベーションが上がります。(訪問看護師)
◆多(他)職種独自の視点が学びになりました。特に福祉用具の対応にこれだけ配慮してくださっていることが印象に残りました。一つの事例を多職種で関わる例を深めるのもあればいいと思いました。(医師)
◆今回多職種からのお話を伺うことができ、大変勉強になりました。特に薬剤師の方の訪問回数とか在宅でゆっくり時間をかけて関わられていること、福祉用具の方が在宅で感受性を大切にして関わられていることが印象に残りました。また、事例を用いた発表についても感銘を受けました。会場も素敵で行ってみたかったですが、予定もあり、webで参加させていただきました。(看護師)
◆「やりたいことのできる環境は自身の人生(自分自身)を肯定してくれる」このキーワードを大切にして、在宅医療に取り組みます。また、看取りにあたり、ベッドの配置や向きを調整していくという考え方が、とても参考になりました。(作業療法士)
◆他職種が様々な関わりの中で意見交換を通して学びを深めて行く形がとても興味深く感じました。勉強会は受け身な印象が強かったですが今回は質問に対して職種別に一人ずつ答えてく中で違う視点からの意見が聞けてとても考えさせられました。自分一人で決めることでは無くチームで話し合って行くことがとても大切だと思いました。またぜひ参加したいです。(介護支援専門員)
「自分らしく生きる」をテーマに在宅医療の視点からお話させていただきました。看護師等の医療職から一般の方まで多数ご参加いただき、様々な感想をお寄せくださいました。
◆「亡くなる瞬間は見ていなくてもいい」という言葉に一番勇気をもらい、過去の看取りで感じた後悔から解放されました。
◆急性期病院で長く食べることを支えてきましたが、誰のための支援なのかわからなくなることがあり、訪問看護師として働きました。永井先生のお話を初めて伺ったのですが、「食べる権利を医療者が奪っている」こと、本当にそうだと思います。その人らしい、その人の考えを活かせるような支援にしたいと思いました。
◆先生のおっしゃるひと言ひと言に感激しました。今、グループホームで働いていて、看取りも多くなり、先生のおっしゃったような支援をチームでやりたいと思います。
◆在宅医療によって自宅で過ごせる安心感を得ることができました。「介護者が何もしなくていい」、心強いですね。
◆何度も永井先生のお話を伺いましたが、毎回同じ感動を覚えるとともに、新しい発見や気づきがあります。
◆訪問看護をしています。本日の講演でもあったように、医療を続けるか、やめて看取りをするかという選択をする場面に何度か遭遇しました。毎回正解がわからず、家族と一緒に出した答えでさえ、本当によかったのだろうかと思うことが多く、お話を聞きながら、そのときの利用者様のことを思い出しました。本日の講演を聞いて、その人らしくその人がしたいように支援し、最期を迎えられるように、少しでもお手伝いできればと思いました。
◆「亡くなる瞬間をみていなくてもいい」という言葉が印象的でした。祖母を看取った母が、「最期息を引き取る瞬間に眠ってしまった」と後悔している姿を見て、一緒に悲しい思いをしたことがありました。家に帰ったら伝えてあげたいと思います。
◆先生のお話はとてもわかりやすく、優しく、迷い悩みながら患者・家族の対応をするなかで参考になる内容で、ありがたく拝聴しました。
◆「食べたいものを大きな声では言える人は食べられる」という永井先生の法則が心に残りました。「穏やかな死を医療が邪魔をしない」という言葉も印象的でした。人生会議の4つのコアのうち「結果よりも悩む過程を大切にする」には重要な学びがありました。