20周年を迎え、在宅医療のフロントランナーとして歩んできたこれまでの道のりは決して平坦な道のりではありませんでした。
ただ、1年先、3年先の未来が予測できないワクワクする道のりでもありました。
そして、良き出逢いと縁がつながり、今在る素晴らしい仲間達と、これからも予測不可能な、ワクワクする未来を描いていきたいと思っています。
その人にとっての最善を最後まで追求する――
これでよかったと納得できる最期を迎えられるために。
見送った家族がその死に納得し、この先も生きていくために。
これから1分1秒でも長く生きたいか、あるいは楽に過ごすことを優先したいか――
最期をどこで、どのように迎えるか。
この問いへの答えは、きちんと死に向き合うことから始まります。
死に向き合うことは、その人の、そして自分自身の人生ときちんと向き合うことです。
治す医療から支える医療へ、いま迎えつつある多死社会で求められる医療役割のシフトと看取りの意識変革について、在宅医療の現場から伝えたいこと。
本書には、看取りに悩む人々、そして社会への答えが記されています。